ALPINA 新型B3試乗記その2
さて、前回は超絶なエンジン性能とその理由を解説いたしました。
というか、僕はどの立場で「解説」などしているのでしょう。頼まれてもいないのに。。。
それはさておいて、今回は足回りについてお話ししたいと思います。
今回のフルモデルチェンジで最大のトピックスとなったのは全車4輪駆動となった点です。以前にもオプションで4WDが選択できるモデルがありましたが、今回は基本が4駆。その前提で車が設計されているのです。
ベースとなるのはBMWのxDriveというシステムです。
これは前輪と後輪との間に電子制御式の多板クラッチを設置し、必要に応じて前後の駆動力を配分する仕組みです。
常に車速やステアリング角度、接地状況など各種走行状況をモニタリングすることで最適な前後のトルク配分を瞬時に行う、最新の電子制御技術です。
さらにアルピナではリアに電子制御式アクティブLSDを標準装備することで、走行の安定性だけでなく、ダイナミックな「後輪駆動的」ドライビングを両立させているのです。
もうたまんないよね!!
しかもね、タイヤはピレリの特注なんです。以前はミシュランでしたが、現在はピレリ製。
車が違うので厳密ではないですが、僕がこれまでのアルピナ用ミシュランタイヤで感じた接地感とはだいぶ変わった印象です。
ミシュランはどちからというとしっとり感がありましたが、ピレリはゴリっと感があるように思います。設計は異なりますが、981型ボクスターに同じくピレリのP-ZEROを装着している印象からも、グッとスポーツカー感が出た気がします。
電子デバイスを多用しながらも、あくまでアナログな操縦感を存分に残してくれています。やっぱり、このあたりがアルピナの好きなところです。
またバリアブル・ダンパー・コントロールも大きく進化しています。
任意に走行モードを設定できる機能で前モデルにも設定されていましたが、各モードの差がより大きく感じられるように進化しました。コンフォートとスポーツでは、まったく別の車ではないかと感じさせてくれます。
コンフォートでは高級車のしっとりとした落ち着きのある乗り心地、スポーツではポルシェのようなキビキビした乗り味に変貌します。
もう、一粒で二度おいしいよね!!
もちろん、エンジン出力やステアリングの感触もしっかり変わります。
でも、最も印象的なのは足回りの変化の幅です。同じサスペンションでこれほど変化させられるとは、もう驚きと感動しかありません。
まあ、ほめちぎっているわけですが、残念ながらメーカーさんからのスポンサードはありません。あれば喜んでお受けするんですけどね。
さあ、まだまだ続くよ!!