君は銭湯で整っているか!?その3

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前二回では、サウナにおけるととのいと日本のととのいの歴史と環境について述べてきたが、やっと今回、本題である銭湯におけるととのいを説明させていただく。

とはいえ、昨今、多くの銭湯においてサウナが併設されるようになってきた。しかし私が提唱する「銭湯ととのい」においては、サウナを使用せず、湯船によってのみ「ととのい」を得る方法を示していきたい。

実際問題として、サウナがあることで加冷された質の良い水風呂が常設されている部分があるので、サウナは用いないものの、ある種サウナの恩恵は得ているのである。

銭湯ととのいの方法

まずはサウナと同様に、体を洗う。ここでしっかり洗いすぎないことが大切である。洗剤をたっぷり使って、タオルで全身をごしごし擦ってしまうと、必要な皮脂や皮膚も剥がれ落ちてしまう。

これによって、椅子に座ってのととのいタイムで体が乾燥していく際に、不要なツッパリ感を全身に感じることになる。これはととのいをおおいに邪魔する。

石鹸やボディソープなどを使いたい場合は、手に少量をとってよく泡立てて手でなでるように全身を洗うとよい。

そして、まずはぬる湯につかる。

言い忘れていたが、ぬる湯とあつ湯があることが必須条件である。

所説あると思うが、私の定義においては、概ね41度以上をあつ湯39度以下をぬる湯としている。

わかりやすく言うと、体感として10分以内に「もう入ってられない!!」とのぼせる感じを得る温度があつ湯、「いつまででも入っていれる」と感じるのをぬる湯と考えていただければよいと思う。

では、普通のお湯はというと、10分以上入っていてのぼせ感を感じるお湯だと考えるとわかりやすい。

話は戻って、ぬる湯につかる。これは数分でよい。冬場においては湯船から出て寒さを感じない程度。夏場においては省略しても良い。

身体をお湯に慣らして、かるく汗腺が開いた感じのところであつ湯に入る。

これは個人差が大きく、またその日の湯温、体調にもよるので3分も入っていられないと感じることもあれば、5分耐えることができたりもする。

当然だが、無理は禁物。頭皮の毛穴が開いて、汗がふつふつ出てきたらよいころ合いである。

あつ湯を出て、ぬるめにしたシャワーで全身を流そう。頭からしっかりシャワーを浴びたら水風呂に向かう。

足元にしっかり水をかけてから、水風呂に入る。苦手な方は、おなかにも水をかけて慣らしてからが良い。

そして、身体を冷却する。サウナに比べて、頭部が直接加熱されていないため、短時間で冷却を感じることができる。逆に言うと、身体の芯に温度が残ったまま、清涼感を得られるのだ。

そして、ととのい椅子に向かう。ここで、ファーストととのいを得る。

これはサウナ後と同じ感覚で問題ない。

そして、一定のととのい感を得た後である。ぬる湯にそっと浸かるのだ。

ここで、先ほどとは違った、ウォーム系のととのいを得ることができる。このセカンドととのいを、我々専門家は「ととのい返し」とも呼ぶ。

椅子での休憩で得るととのいがダウナー系であるのに対して、セカンドととのいはアッパー系の趣がある。

身体の芯からにじみ出るような多幸感が全身を弛緩させるのはファーストととのいと同じように思えるが、実際は異なるのである。

にじみ出る感覚の質の違いなので、こればかりは体感していただかないと言葉の説明では齟齬が生じてしまう。

このととのい返しは、この後改めて「あつ湯→水風呂」の流れで再びファーストととのい(この場合、サードととのいでもある)を得るのが非常にスムーズになる。

サウナによるリピートととのいは体力の消耗感が強い(それがまた魅力なのではあるが)が、銭湯ととのいは疲労感が少ないのだ。

それでいて、ウォーム系のととのい感さえ得られる。

身近で手軽で、リーズナブルにととのえる方法、ぜひ皆様におかれてもお試しいただきたい。

なお、無理はしないよう、自己の体調や健康状態と相談して行っていただくのは言うまでもないが。

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